夢想華のひとりごと

   夢を想い咲かせる華を言の葉にのせて綴ります。
   現在、過去、未来、時々の夢想華の心に生まれた「声」ひとりごと。
   日々眼に飛び込んでくる光景、ときに切なく、ときに ほのぼのと
   はっ!としたり、ほっ!としたり、ほろりとしたり。
   あなたの心に響き、届きますように。

   ☆私が今、こう在りたいとの願いのような言葉を見つけました☆

   神様、自分では変えられないことを受け入れる平静さと、自分に
   変えられることは変える勇気と、そしてそのちがいが分かるだけの
   知恵をお与え下さい。        【マイケル・J・フォックス】

                       2004.08.28 Saturday
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睦月の朝におもう
今に始まったことではない
眠りに就けぬわたしの心
微かに聞こえていたのは
深夜未明に振り出した
天から舞い降りる雪の音

人々のまだ目覚めぬ夜明け
そっと扉を開けてみた
眼に映った光景は静寂そのもの
穢れきった地上を覆い清め
なおも雪は深々と舞っている

若芽もまだ冬眠から覚めやらぬ
大寒の春まだ遠い睦月の朝
落葉樹たちのからだは
ひと夜にして真綿のように白い
雪花の衣を身に纏っていた

そんな景色を眺めつふと過ぎった想い

眠りたいこの冬の樹々のように
一瞬でいい穏やかに眠りたい
そして目覚めの時はこの眼の前の
雪花に包まれた樹のように
新たなる芽吹きとともに生まれ変わりたい

出来ることなら・・・と。
| 夢想華 | 絵のない絵日記 | 13:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
一夜の花
たった一夜、夏の日暮れとともに
あなたに逢うためだけに
静かにこの身をほぐし咲く
そう、わたしの名前は月下美人

蚕が繭となり優しく紡がれて
花嫁を飾る白無垢に仕立てられ
それを纏ってあなたの眼に
曝される時を待つ白絹のように
あなたとの僅かな逢瀬の時を待つ
そう、わたしの名前は月下美人

一年一度一夜だけ花に姿を変えて
あなたに逢うだけに咲く 命の花

わたしは月下美人の生まれ変わり
それとも月下美人がわたしの
生まれ変わりなのかしら

ねえ、教えて
あなたはどちらだと想っているの
わたしが花 花がわたし
あなたはどちらを求めているのかしら

花ですか それともわたし なのかしら

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

月下美人の花言葉 「 はかない美・はかない恋・繊細・快楽 」
| 夢想華 | 花言葉詩集 | 13:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
黄泉に咲く花
水辺に白い花が浮かんでる

地図にも無い人知れぬ蓮の池
波紋ひとつ無い静寂
辺りには霞が立ちこめ
人も動物も動く影は何ひとつ無い
ただひとつ朝靄に紛れ聞こえてきた
衣擦れ思わす音
あれはきっと蓮の花の目覚める呼吸
その微かな音がわたしを
この世へと誘(いざな)ってくれた

微睡みのなかで見た幻想の世界
閉じられた目蓋のその裏
総てがおぼろげな光景
あれが極楽浄土
だったのではなかろうか

麻酔から覚めてふと、辿った記憶
わたしには未だに
夢では無かったとしか思えてならない

あれから三年
今日もあの日と同じ
白い蓮の呼吸が聞こえ
わたしは夢の中から呼び覚まされた

幾度同じ夢を見れば辿りつくのだろう
人知れず水辺に白い蓮の浮かぶ池へと
| 夢想華 | 夢想華の詩 | 13:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
わたしの今居る処



わたしは何処へ往きたいのだろう

人の気配の無い駅舎
時刻表も無ければ改札も無い
駅員も居なければ乗客も居ない
閑散としたホーム
駅名も何の表示も無い
片側だけの一本のレール
ホームに到着したのは
行き先も標されてはいない無人列車
下りだろうか上りだろうか
わたしが乗ろうとしているのは
この列車なのだろうか
わたしは何処へ往きたいのだろう
いや、連れて往かれるのだろうか
この列車に乗っても良いのだろうか
乗るべきなのだろうか
独り思案にくれ立ち竦むわたし
そんな私の想いなど知る由も無く
お構い無しに鳴り響く発車のベル

わたしは何処へ往こうとしているのだろう
| 夢想華 | 夢想華の詩 | 04:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
白い悪魔
ひとひら ひとひらと
天から舞い降りる
とても可憐な天使の吐息
きらきら輝く星のかけら
うっすら積もれば
白銀の世界
穢れた地上も
一瞬で清めてしまう

でも、でもね
こんなに一度に降ったら
あなたを嫌いになってしまう
誰があなたをこんなに
こんなに急いで
地上に振り撒いているの
地球を穢す地上の民、人間に
警告を発しているのですか

いつまで降れば
気が済むの
どこまで埋め尽くせば
気が済むの
お願いもう止めて
わかったから
あなた達の想いは
わかったから

次から次と舞い降りる
止まる事無き白い悪魔よ
どうか私の願いを
聞き届けておくれ
その怒りを静めておくれ
そしていつまでも
いつまでもあなたは
白銀の天使でいておくれ

結して白い悪魔にはならないで・・・
| 夢想華 | 絵のない絵日記 | 04:18 | comments(2) | trackbacks(0) |
「成人の日」 短歌 
晴れ姿 幼さ残す 旅立ちに 嬉しくもあり 寂しくもあり

振袖を ひと目見せたく 墓前にて 白花手向け 香くゆらせて
| 夢想華 | 俳句 短歌 川柳 | 04:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
「初春を詠う」 短歌



とんとんと 七草刻む 春の音 とじた目蓋に 母の背映り

寒椿 白水仙の 冬飾り 寄り添い咲くは 夫婦花かな

暮れなずむ 茜の空に 栄え映る 富士の姿に 明日の糧見て

| 夢想華 | 俳句 短歌 川柳 | 22:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
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